技能実習生の住宅準備～必須備品チェック＆快適生活徹底ガイド～

外国人雇用を本音で語る「リクアジの編集部」の上田です。本日のトピックはこちら！

・必須備品を把握して外国人採用をより円滑化
・推奨備品で実習生の生活環境をより一層向上
・コストと文化差考慮で効率的備品準備を実現

技能実習生が日本に到着したその日から安心して暮らせる環境づくりは、外国人採用において最も重要なポイントです。国が定める「必須備品」を揃えつつ、追加で用意すると便利なアイテムも押さえておくと、実習生のモチベーション向上やトラブル防止に役立ちます。この記事では、具体的な備品リストと準備時の注意点をわかりやすく解説します。

技能実習生受け入れ時に知っておきたい「必須備品」

外国人採用の際、技能実習生をスムーズに迎えるためには、法律やガイドラインに沿った必須備品を整えておくことが求められます。これは「外国人技能実習制度に関する法律」や「外国人技能実習機構（OTIT）」が公表している資料などで確認でき、主務省庁（厚生労働省・法務省）の定める環境基準に則っています。

企業や監理団体、組合などは、実習生が日本で生活を始めた初日から「最低限の住居環境と衛生面」を担保する責任を負います。ここでは、必須備品の基本的な考え方を把握しておきましょう。

必須備品を用意しないリスク

未整備の場合、監理団体や行政から指導・注意を受ける可能性があります。それだけでなく、実習生の生活が著しく不便になることで、企業や受け入れ体制への不信感が生まれ、離職やモチベーションの低下につながるケースも考えられます。

さらに、生活環境が整っていない状況が外部に伝わると、企業イメージにも影響することから、十分に注意が必要です。

国が定める「必ず揃えないといけない備品」一覧

ここで紹介するのはあくまで基本的なリストです。受け入れ地域や監理団体、自治体のルールによって追加で求められるものがある場合は、必ず事前に確認してください。

家電製品（生活の基盤）

家電製品は、技能実習生が安全かつ快適に生活するうえで不可欠な基盤です。最低でも居室、キッチン、玄関といった主要なスペースに照明を整えておくことで、実習生が到着したその日から安心して生活を始められます。

家具・寝具（最低限の生活空間）

以下は、技能実習生が快適に暮らせるように整えておきたい家具をまとめたものです。それぞれの家具が適切に用意されているかを事前に確認しましょう。

その他（生活必需品）

その他の生活必需品として、エアコンや暖房器具など（地域・季節要件で必須）が挙げられます。住む地域によっては夏の熱中症対策や冬の厳しい寒さへの備えが不可欠ですので、エアコンが設置できない環境の場合は暖房器具や扇風機などを併用して対策を講じてください。

あわせて、押入れ収納ボックスやパイプハンガー（必須）は、衣類や荷物を整理するための基本的な収納スペースとして重要です。洋服文化に慣れた実習生のことを考慮して、ハンガー類もしっかりと準備しておくと安心です。

監理団体や自治体によって必須備品の細部が異なる場合があります。専門家へ確認しながら、漏れのないように準備してください。

必須ではないが「あると快適」な推奨備品リスト

必須ではないものの、これがあるだけで実習生の生活の質が向上するアイテムを紹介します。いずれも、実習生のストレス軽減や定着率の向上に効果的です。

追加で検討したい家電・移動手段

電子レンジは、簡単な温め直しや短時間調理に便利で、夜勤や残業が多い現場でも食生活の充実に役立ちます。掃除機は衛生面を保つための必需品で、特にフローリングやカーペットが多い部屋では重宝します。また、扇風機は夏場にエアコンと併用することで電気代の節約と空気の循環に効果があります。テレビ（TV）は日本語学習やニュースの取得に有用ですが、設置する場合は受信料や利用ルールを事前に決めておく必要があります。

さらに、自転車（必須扱いになる場合もあり）は通勤や買い物などの移動手段として非常に便利です。地域の交通ルールや駐輪場所の案内を含め、実習生が安心して利用できるよう事前に準備してください。

キッチン用品・日用品

キッチン用品や日用品など、実習生が快適に過ごすための必需品をリストアップしました。初日から揃えておくと安心です。ぜひ項目一覧をご覧ください。

収納・その他備品

同様に、収納や防犯などに役立つアイテムをまとめました。安全で快適な生活環境を整えるため、ぜひ項目一覧をご覧ください。

準備備品一覧

備品を揃えるときのポイントと注意点

「国が定める必須備品」は当然整えたうえで、コストや品質、文化的背景を踏まえた最適な準備を進めることが理想です。

コストと品質のバランス

企業の採用担当者としては、実習生の生活環境を整える際の予算と安全性、快適性をバランスよく考慮しましょう。家電類をそろえる際、リサイクル品を活用すれば初期費用を抑えられますが、衛生面や故障リスクには注意が必要です。

特に冷蔵庫や洗濯機などの長期使用アイテムは、新品のほうが結果的に安く済む場合もあります。また、エアコンや電子レンジは省エネ性能が高いモデルを選ぶことで、ランニングコストを抑えられます。新品・中古を含め、多角的に検討することが大切です。

生活習慣への配慮

文化の違いでは、宗教上の理由から調理器具を分ける必要が生じる場合があります。たとえば、ハラールやベジタリアン対応など、食の好みや禁忌を事前に確認することで、実習生とのトラブルを減らせます。

安全面については、ガスコンロや暖房器具などの使用方法を母国語で説明できる資料を用意すると理解しやすくなります。あわせて、消火器や火災報知機などの防災設備がきちんと設置されているかどうかを忘れずにチェックしてください。

必須備品の配置・ルール共有

使用方法の説明については、家電の取り扱い説明書や注意事項を、日本語だけでなく英語や実習生の母国語でも用意することで混乱を防げます。

また、共用スペースの決めごととして、キッチンや洗濯機など複数の実習生が同時に使う設備は、使用ルールや時間帯を事前に定めておくことが重要です。トイレや浴室などの清掃ルールも共有することで、トラブルを未然に防ぎ、快適な共同生活を維持しやすくなります。

まとめ

外国人技能実習生の受け入れでは、必須備品の整備が法律やガイドラインで求められています。一方で、中古品の活用や省エネ家電の導入、文化や生活習慣への配慮など、柔軟に対応することが重要です。快適かつ安全な環境整備が実習生の定着や企業イメージ向上につながります。必須備品に加え、推奨備品も用意することで生活の質をさらに高めることができます。

この記事の監修者